【保存版】ニュージーランド滞在中の緊急時対応ガイド:自然災害・医療・パスポート紛失まで

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海外生活や旅行中において、「緊急時にどこへ連絡すべきか」「どのように行動すべきか」を事前に知っておくことは、自身の命を守るうえで非常に重要です。
ニュージーランドは治安が良く自然災害への備えも整っている国ですが、滞在中・移住後に地震、事故、急病、盗難、事件など、緊急事態が起こる可能性もゼロではありません。
このページでは、より安心して暮らすために緊急事態への対処法から、警察・救急・消防の連絡方法、医療・自然災害・大使館の支援まで以下の流れでお伝えします。
- ニュージーランドの緊急通報番号と対応体制
- NZ警察・消防・救急の利用方法と注意点
- NZ医療の緊急時(事故・急病など)の対応
- NZで万一に備える|自然災害時の対応・避難
- NZで犯罪被害に遭ったときの対応と手順
- [どこに連絡する?] NZでパスポート紛失・盗難時の対応
- NZ大使館・領事館による緊急支援と連絡方法
- 今すぐできる!NZ緊急時に備えた準備のポイントまとめ
- NZの緊急時|英語が不安な場合の伝え方とポイント
最後まで読めば、もし緊急事態に直面しても冷静に対処するコツや、安心してニュージーランドで過ごすためにすべきことがきっと分かるでしょう!
1. ニュージーランドの緊急通報番号と対応体制
まずは、ニュージーランドで暮らすにあたって、最低限知っておくべき緊急通報番号から解説します。
● 緊急時の統一番号「111」
ニュージーランドでは、警察・消防・救急すべての緊急通報を「111」で受け付けています。
携帯電話、公衆電話、自宅・宿泊施設の固定電話から、通話料無料で利用可能です。
通報時には、まずオペレーターから「Police, Fire, or Ambulance?(警察・消防・救急のどれか?)」と聞かれます。
落ち着いて、必要なサービスを英語で伝えることが求められます。
● 緊急ではない場合の問い合わせ番号「105」
緊急性のない事件(例:盗難の届け出、遺失物、過去の事件報告など)は、「105」に電話するのが適切です。
この番号も通話料無料で、警察の窓口へつながります。
また、ウェブフォーム(105.police.govt.nz)を使ってオンラインで通報・相談することも可能です。
● 応答・出動体制
「111」への通報内容に応じて、警察・消防・救急のいずれかが出動し、必要に応じて複数部門が同時に対応します。
都市部では数分以内に出動するケースが多いですが、郊外や離島では到着に時間がかかることもあるため、可能であれば自力で安全な場所へ避難・移動する判断も重要です。
● 通訳サポートについて
英語が不安な場合でも、「Japanese, please」と伝えれば、通訳サービスにつないでもらえることがあります。
ただし、通訳がすぐに対応できない場合もあるため、あらかじめ緊急時の英語フレーズを覚えておくと安心です。
● 1章のまとめ
緊急通報の基本的な流れと対応体制を理解しておくことで、いざというときに冷静に行動できる可能性が高まるでしょう。
次の章では、警察・消防・救急それぞれの具体的な利用方法と注意点について詳しく解説します。
2. NZ警察・消防・救急の利用方法と注意点
先ほどお伝えしたとおり、緊急事態に陥った場合は「111」、緊急でない場合は「105」を利用します。
ここでは警察・消防・救急に関して、主なポイントをそれぞれ順にお伝えします。
● 警察(Police)
事件・事故・トラブルに巻き込まれたときは、まず警察に連絡します。
例としては、暴行・窃盗・器物破損・迷惑行為・不審者の通報などです。
通報する際には「いつ、どこで、誰が、何をしたのか」を簡潔に伝えることが重要です。
身の危険を感じる場合は、自宅や安全な建物に避難した上で通報しましょう。
● 消防(Fire)
火災、煙の発生、爆発音、ガス漏れなどに気づいた場合は、すぐに「111」に通報して「Fire」と伝えます。
自宅や滞在先では、煙探知機の音が鳴った場合や焦げ臭い匂いがした場合にも、念のため消防へ連絡することが推奨されます。
自力で火を消そうとせず、安全な場所へ避難することが優先です。
● 救急(Ambulance)
交通事故、重症のけが、呼吸困難、意識不明、重篤な病状がある場合は、「111」に電話して「Ambulance」と伝えます。
救急車の出動は無料ではなく、原則として非居住者は料金が発生します(例:$100〜$200前後)。
ただし、命に関わる状況では、費用よりも救命が最優先です。
● 通報時のポイント
- 自分の名前、現在地(できるだけ正確な住所)、緊急の内容を簡潔に伝える
- 通話中は落ち着いて話し、オペレーターの質問には正確に答える
- 住所が不明な場合は、近くの建物名や通りの標識、ランドマークを伝える
警察・消防・救急は、信頼できる支援機関です。
正しく通報し、指示に従うことで、迅速な対応を受けられる可能性が高まるでしょう。
次の章では、医療に関する緊急対応の具体的な流れを解説します。
3. NZ医療の緊急時(事故・急病など)の対応
命に関わる状態(意識不明・呼吸困難・大量出血・重度の火傷など)の場合は、すぐに「111」に電話して「Ambulance」と伝えます。
救急車は24時間体制で運行しており、オペレーターが状態を確認しながら指示を出してくれます。
英語が不安な場合でも、落ち着いて「Help! Ambulance, Japanese please」と伝えるとよいでしょう。
● 救急車の費用について
ニュージーランド市民や永住者は、救急車サービスが無料または補助対象となる場合があります。
一方で、観光ビザや短期滞在者は通常、救急搬送後に費用(約NZ$100〜150)を自己負担する必要があります。
高額な医療費に備え、出発前に海外旅行保険への加入を強くおすすめします。
● 緊急外来(Emergency Department)を受診するケース
重大なけがや急な発熱、アレルギー反応などの場合には、病院の「Emergency Department(ED)」を直接受診できます。
大都市には大規模な公立病院があり、24時間体制で診療を行っています。
ただし、重症度によって優先順位が決められるため、待ち時間が長くなることもあります。
● GP(かかりつけ医)とAfter Hours Clinic
緊急でない体調不良やけが(風邪、発疹、小さな切り傷など)は、GP(General Practitioner)を予約して受診します。
夜間・週末は「After Hours Clinic」でも診療を受けられますが、料金は通常より高くなる傾向があります。
● 医療英語の簡単な伝え方
。
役立つ基本フレーズ | 日本語訳 |
My chest hurts. | 胸が痛いです |
I feel dizzy. | めまいがします |
I have a high fever. | 高熱があります |
I’m allergic to ○○. | ○○にアレルギーがあります |
その他にも、いざというときに備えて、症状の伝え方や基本的な英語での伝え方を知っておくと安心です。
次の章では、地震や洪水など自然災害時の緊急対応について解説します。
4. NZで万一に備える|自然災害時の対応・避難
日本ほどではありませんが、ニュージーランドも自然災害が発生することがあります。
それぞれの事態に応じた対応・避難について知っておくことは大切です。
● 地震(Earthquake)
ニュージーランドは「環太平洋火山帯」に位置しており、地震が比較的頻繁に発生する地域です。
大きな揺れを感じた場合は、「Drop, Cover, and Hold(しゃがむ・隠れる・つかまる)」を基本行動として実践します。
屋外にいるときは、電柱・建物・ガラスなどから離れて、安全な空き地に避難しましょう。
揺れがおさまった後は、津波のリスクも考慮し、海岸に近い地域ではすぐに高台へ移動するのが原則です。
● 津波(Tsunami)
強い地震(目安:長く揺れた、または立っていられないような揺れ)の後は、津波警報が出る可能性があります。
警報が出た場合、海岸線には近づかず、直ちに高台や指定の避難場所へ向かいましょう。
現地のサイレンや、防災アプリの通知に注意を払うことが大切です。
● 洪水・サイクロン(Floods / Cyclones)
近年、ニュージーランドでは記録的な大雨による洪水やサイクロンの被害が増えています。
道路冠水、停電、地滑りのリスクがあるため、天候が悪化しているときは無理な外出を避け、最新情報を確認しましょう。
洪水の際は、車での移動を控え、できる限り高い場所へ避難します。
● 信頼できる情報源
- GeoNet: 地震・火山情報の公式サイト
- MetService: 気象情報(サイクロン・洪水など)
- National Emergency Management Agency(NEMA): 災害対応や避難の指針
これらのサイトやアプリを日頃からチェックし、アラートが出た際にすぐ反応できるよう準備しておきましょう。
● 避難時の準備
災害時に備え、最低3日分の水・食料・常備薬・懐中電灯・モバイルバッテリーなどを入れた「Go Bag」(緊急持ち出し袋)を用意しておくことが推奨されています。
自然災害は予測が難しいため、事前の備えと正しい情報が何よりの防御手段になります。
次の章では、犯罪被害に遭ったときの対応方法を解説します。
5. NZで犯罪被害に遭ったときの対応と手順
万が一、暴行・強盗・性犯罪・空き巣などの被害に遭った場合は、まず自分の身の安全を確保してください。
危険が続いている状況であれば、すぐにその場を離れて安全な場所に避難することが最優先です。
近くの店舗・公共施設・知人宅などに避難し、状況が落ち着いたら通報を行います。
● 警察への通報
緊急の場合は「111」に電話して「Police」と伝えます。
緊急性がない(例:数時間後に盗難に気づいた)場合は、「105」へ連絡するか、オンライン(105.police.govt.nz)での通報も可能です。
通報時には「What happened?(何があったか)」「When and where?(いつ、どこで)」「Who was involved?(誰が関与していたか)」などを聞かれるため、できるだけ落ち着いて説明しましょう。
● 被害届と証拠の保全
盗難や破損被害に遭った場合は、被害届を提出することで警察の捜査対象になります。
その際、証拠となる写真、目撃者の証言、監視カメラ映像などがあれば、提出できるよう準備しておきましょう。
パスポートや貴重品の盗難では、大使館や保険会社への連絡にも必要になるため、被害届の控え(Reference Number)を必ず受け取ってください。
● 犯罪被害者支援(Victim Support)
ニュージーランドには「Victim Support」という支援機関があり、犯罪被害者へのカウンセリングや通訳支援、精神的ケアなどを提供しています。
通報時にオペレーターや警察に申し出れば、支援サービスにつないでもらえる場合があります。
● 精神的なダメージへの対処
軽微な被害であっても、異国でのトラブルは大きなストレスになります。
必要に応じて、GP(家庭医)やカウンセリングサービスに相談し、無理せず心身を整えることが大切です。
冷静な対応と、必要な支援機関へのアクセスが、回復への第一歩となるでしょう。
6. [どこに連絡する?] NZでパスポート紛失・盗難時の対応
パスポートを紛失した、または盗難に遭ったことに気づいたら、まず最寄りの警察署に出向いて「紛失届」または「盗難届」を提出します。
その場で発行される「届出受理証明書(Reference Number付き)」は、再発行や保険請求、大使館手続きに必要となります。
● 大使館・領事館への連絡
警察への届出後、在ニュージーランド日本大使館(ウェリントン)または総領事館(オークランド)へ速やかに連絡を入れます。
本人確認の上で、以下のいずれかの書類を申請できます:
- パスポートの再発行(旅券)
- 「帰国のための渡航書」(一時的な渡航用)
渡航予定が迫っている場合や、ビザの期限に影響が出る場合は、事情を説明し、早めの対応を依頼しましょう。
● 必要書類と持ち物
再発行には、以下の書類が一般的に必要です:
- 警察で発行された届出番号(Reference Number)
- 証明写真(規定サイズ)
- 本人確認ができるもの(コピーでも可)
- 手数料(NZドル現金または事前確認)
詳細は大使館・総領事館の公式サイトで最新情報を確認してください。
● ビザや滞在資格への影響
パスポートの再発行後、ニュージーランド移民局に連絡し、元のビザ情報の再紐付けが必要になる場合があります。
MyVisaまたは移民局の窓口にて、再発行された旅券番号を登録する手続きを行いましょう。
● 予防のためのアドバイス
- パスポートのコピー(紙とデータ)を事前に準備しておく
- 貴重品は分散して持ち歩く(例:ホテルのセーフティボックスと別に予備コピーを保管)
- スマートフォンに大使館連絡先を保存しておく
パスポート紛失は大きなトラブルですが、正しい手順で対応すれば落ち着いて乗り越えることができます。
次の章では、大使館・領事館による緊急支援の内容を詳しく解説します。
7. NZ大使館・領事館による緊急支援と連絡方法
ニュージーランドには、以下の日本の在外公館が設置されています。
- 在ニュージーランド日本国大使館(ウェリントン)
- 在オークランド日本国総領事館
- 在クライストチャーチ領事事務所
これらは、日本人が海外で緊急事態に遭遇した際の支援窓口として重要な役割を果たしています。
● 大使館・領事館が提供する主な支援
- パスポートの再発行・渡航書の発行
- 事件・事故・災害時の安否確認や家族への連絡
- 刑事事件・逮捕時の情報提供および弁護士の紹介
- 医療機関や通訳サービスの案内
- 遺失物・死亡などの重大事案への対応支援
ただし、直接的な医療費の負担や、身元保証・金銭の貸し付けなどは行っていません。
● 緊急連絡先の確認
緊急時に備え、以下の連絡先をスマートフォンや紙に控えておくことを強く推奨します:
- 在ニュージーランド日本大使館: +64-4-473-1540
- 在オークランド総領事館: +64-9-303-4106
- 在クライストチャーチ領事事務所: +64-3-366-5687
開館時間外でも、緊急時には自動音声から緊急担当者へつながるオプションがあります。
● 安否確認と「たびレジ」登録の重要性
滞在中の緊急事態(災害、暴動、テロなど)が発生した際、現地の在外公館は「たびレジ」に登録した日本人の安否確認や緊急連絡を優先的に行います。
滞在が短期でも、外務省の「たびレジ」への登録を行うことで、自分の居場所や連絡先をあらかじめ通知できます。
● 緊急時の冷静な対応のために
現地での緊急連絡先、大使館の機能、連絡の手順を知っておくことは、万が一の備えとして非常に大切です。
次の章では、緊急時に備えて普段から準備しておくべきことを紹介します。
8. 今すぐできる!NZ緊急時に備えた準備のポイントまとめ
スマートフォンや手帳に、以下の連絡先をあらかじめ登録・記載しておきましょう。
- 「111」(緊急通報番号)
- 最寄りの日本大使館・総領事館
- 現地のかかりつけ医(GP)
- 滞在先のホスト、勤務先、学校の担当者
- 日本の家族・知人の連絡先
●「緊急持ち出し袋」の準備
自然災害や突発的な避難に備え、「最低3日間の自立生活」が可能な緊急持ち出し袋(”Go Bag”)を用意しておくことが勧められています。
主な中身の例は以下の通りです:
- 飲料水・非常食(缶詰、シリアルバーなど)
- モバイルバッテリー・携帯充電器
- 懐中電灯・ラジオ(電池付き)
- 常備薬・応急手当キット
- マスク・ティッシュ・消毒用品
- パスポートのコピーや保険証券の写し
● 日常の備えと行動の確認
日頃から自宅や職場、学校などで「避難経路」や「非常時の集合場所」を確認しておくと安心です。
特に地震や火災の際は、初動の数秒が生死を分けることもあるため、家族や同居人とも避難のルールを共有しておきましょう。
● 情報源の確保
災害時には、インターネットや携帯電話が一時的に使えなくなる可能性もあります。
信頼できるラジオ局や地域の防災情報掲示板、近隣住民との連携など、複数の情報ルートを持っておくことが重要です。
備えを万全にしておくことで、万が一の際にも落ち着いて行動しやすくなります。
次の章では、英語に不安がある場合でも緊急時に伝えやすくするコツをご紹介します。
9. NZで緊急事態|英語が不安な場合の伝え方とポイント
英語が苦手でも、数個の短い表現を覚えておくだけで、迅速な対応につながります。
以下は覚えておくと役立つ基本フレーズです。
役立つ基本フレーズ | 日本語訳 |
Help me, please. | 助けてください |
Call an ambulance. | 救急車を呼んでください |
I need the police. | 警察を呼んでください |
There’s a fire. | 火事です |
I’m injured. | けがをしました |
I don’t speak English well. | 英語があまり話せません |
Japanese, please. | 日本語でお願いします |
● 指差しやジェスチャーも有効
言葉でのやり取りが難しい場合は、身振り手振りや表情を使って伝える努力も大切です。
スマートフォンの翻訳アプリ(Google翻訳など)や、「緊急用会話カード」を印刷して携帯しておくのも効果的です。
● 現地で使えるサポート手段
- 一部の医療機関や警察では、日本語通訳に対応できる場合があります。
- 「I need a Japanese interpreter.(日本語の通訳をお願いします)」と伝えてみましょう。
- 在外公館に連絡すれば、日本語で相談・支援を受けられます。
● 英語ができなくても、準備でカバーできる
緊急時の英語に不安がある場合は、以下のような準備をしておくと安心です:
- 症状やアレルギーを英語で書いたメモを財布に入れておく
- 保険証券や大使館の連絡先を英語表記で所持する
- 重要な単語やフレーズの一覧をスマートフォンに保存しておく
大切なのは、「伝わること」を最優先に、できる範囲で工夫する姿勢です。
次の章では、全体のまとめとして、緊急時に落ち着いて行動するための心得を整理します。
10. まとめ:落ち着いた行動で安全を守るために
ニュージーランドは比較的安全な国ですが、地震や急病、事故、犯罪など、どんな国でも緊急事態は起こり得ます。
大切なのは、いざというときに「どう行動するか」をあらかじめ知っておくことです。
この記事を通じて、以下のようなポイントを押さえておくと安心です:
- 緊急通報番号「111」の使い方と、警察・消防・救急の違い
- 医療の受け方や救急車の利用ルール
- 自然災害への備えと行動手順
- パスポート紛失時や犯罪被害時の対応
- 大使館・領事館から受けられる支援内容
- 英語が不安な場合の伝え方の工夫
事前の備えが、緊急時に落ち着いて行動する力につながります。
また、日本国外務省の「たびレジ」や、現地の緊急情報アプリを活用することで、より安心してニュージーランドでの滞在を楽しめるでしょう。
「万が一」に備えながらも、「毎日を安心して過ごす」ための知識として、この情報をぜひ役立ててください。