ニュージーランド学生ビザ完全ガイド|申請条件・就労ルール・卒業後の進路まで

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ニュージーランドの教育水準の高さ、自然環境、そして安全性は、世界中の学生にとって大きな魅力です。
しかし、ニュージーランドで3ヶ月以上学ぶには、「学生ビザ」(Student Visa) を取得する必要があります。
学生ビザの取得でつまずいてしまうと、ビザ取得に時間がかかりすぎて大幅な予定変更に迫られる恐れもあるため、正しい理解が欠かせません。
このページでは、必要な資格・条件、申請手順、就労ルールから卒業後の進路まで、移民局公式サイトも参考にしながら分かりやすく紹介します。
- ニュージーランドの学生ビザってどうなの?
- NZ学生ビザ|取得条件と申請手続
- NZ学生ビザ|申請の流れと所要時間の目安
- NZ学生ビザで働く!事前に知っておくべきルールと制約
- NZ学生ビザ|コース変更や延長時の注意点
- 【卒業後】ポスト・スタディ・ワーク・ビザとは?
- NZ学生ビザに関してよくあるQ&A
最後まで読めば、これから語学留学や専門留学を目指したい人が気になっているポイントがきっとすっきり分かるでしょう!
※このページではニュージーランド移民局公式サイトなどの公的情報をもとに一般的な情報提供を目的としており、特定のビザ申請を推奨・助言するものではありません。ビザ申請に関する判断は、必ずNZ移民局または正式なライセンスを取得した移民アドバイザー(LIA) にご相談ください。
1. ニュージーランドの学生ビザってどうなの?
ニュージーランドの学生ビザ(Student Visa)は、語学学校・専門学校・大学などで3か月を超える就学を予定している方が対象のビザです。
3か月以内の就学であれば観光ビザまたはNZeTAで対応可能ですが、それ以上の期間は学生ビザの取得が必要です。
アルバイトも可能!
学生ビザは単なる「滞在許可」にとどまらず、条件を満たせばアルバイトも可能も十分にあります。
また、卒業後の就労ビザ(Post Study Work Visa)への道も開けるなど、将来的な選択肢が広がるビザでもあります。
主な特徴とメリット
ニュージーランドの学生ビザの主な特徴とメリットは、以下のとおりです。
- 3か月以上のフルタイム就学に必要
- 政府認可の教育機関への入学が条件(語学学校も含む)
- 週20時間までのパートタイム就労が可能(条件あり)
- 学期の休暇中はフルタイム就労可
- 大学・専門学校などを卒業すれば、ポストスタディワークビザへ移行可
ニュージーランドは英語教育の質や留学生サポートの充実度が高く、日本人留学生にとっても安心して学べる環境が整っています。
次の章では、学生ビザを申請するために必要な条件と、準備しておくべき書類について詳しく解説していきます。
2. NZ学生ビザ|取得条件と申請手続
ニュージーランドの学生ビザを取得するには、教育機関の入学許可を得た上で、移民局が定める条件をすべて満たす必要があります。
以下に、基本的な申請条件と必要書類を具体的に解説します。
2-1. 入学許可証と教育機関の条件
まず、ビザ申請には、政府に認可された教育機関(New Zealand Qualifications Authority: NZQA登録校)からの「入学許可証(Offer of Place)」が必須です。
- 語学学校、専門学校、大学いずれも対象(要フルタイムコース)
- オンラインではなく、現地での対面学習が基本
- 認可校の一覧はEducation New Zealand公式サイトでも確認可能
2-2. 財政証明(生活費・学費)
学生ビザでは、就学期間中に十分な資金で生活できることを証明する必要があります。
✅ 生活資金の目安
- NZ$20,000/年 以上(またはNZ$1,667/月 以上)
- ビザ申請時には、英文の銀行残高証明を提出(6か月以上の履歴が望ましい)
✅ 学費の支払い証明
- 入学予定校の学費請求書(invoice)および支払い済み証明(receipt)を提出
2-3. 健康診断・無犯罪証明
✅ 健康診断
滞在期間が6か月を超える場合、胸部X線検査が必要です。
→ 指定のパネルドクターでの診断が求められます。
✅ 無犯罪証明(Police Certificate)
17歳以上で滞在期間が2年以上になる場合には、日本の警察署で発行される「犯罪経歴証明書」の提出が必要です。
2-4. その他の必要書類
その他にも以下の書類なども必要で、原則として提出書類などはすべて英文または英訳の添付が求められます。
- パスポート(残存期間6か月以上)
- パスポートサイズの証明写真
- 移民局のオンライン申請フォームへの入力
- 健康保険加入証明(NZの学生用医療保険/現地での加入も可)
- 滞在先の証明(ホームステイ契約書、寮の予約確認など)
2章のまとめ
これらの書類は正確性と一貫性が非常に重要です。
不備があると処理が遅れたり、最悪の場合は却下される可能性もあるため、余裕をもって準備することをおすすめします。
次の章では、実際の申請手順とオンライン申請時の流れ、注意点について詳しく解説します。
3. NZ学生ビザ|申請の流れと所要時間の目安
ニュージーランドの学生ビザは、現在オンラインでの申請が基本です。
ここでは、申請手順をステップごとに詳しく解説し、所要時間や注意点も併せて紹介します。
3-1. オンライン申請〜eVisa発行のステップ
✅ ステップ1:
必要書類の準備
まずは、前章で紹介した全書類(PDF・JPG形式など)を用意。スキャンの解像度と内容の正確さも重要です。
✅ ステップ2:
RealMeアカウントの作成
ニュージーランド政府のオンライン申請ポータルにアクセスし、「RealMe」というアカウントを作成します。
→ Immigration NZ Online Services
✅ ステップ3:
申請フォーム入力と書類アップロード
- ビザタイプは「Student Visa」を選択
- フルタイムでの就学であることを明記
- 学校情報、資金証明、保険、住居先などを入力
- 全書類をアップロード(最大サイズ制限に注意)
✅ ステップ4:
申請料の支払い
- 申請料:NZ$375(2025年時点)
- クレジットカードでのオンライン決済が主流
✅ ステップ5:
健康診断(該当者のみ)
指定パネルドクターで診断後、eMedicalシステム経由で自動送信される。
ちなみに、申請者側frはアップロード不要です。
3-2. 推奨される申請時期
(3か月前が目安)
移民局は、就学開始日の3か月前までに申請することを推奨しています。
特に2〜4月・7〜10月の繁忙期には、審査に時間がかかることが多いため、余裕を持った行動が重要です。
3-3. ビザ到着までの処理期間(目安)
- 通常の処理期間は4〜6週間
(ただし書類に不備がある場合は除く) - 混雑時は最大8〜10週間かかることも
- 結果はメールで通知される
→ パスポートへのビザ貼付は不要(eVisa形式)
注意点まとめ
- 英文翻訳が必要な書類(住民票や通帳など)には公的な翻訳証明が必要
- 学費未払い状態だとビザ却下の可能性あり
- 保険(健康・旅行)は、入国日からカバーされていることが必須
次の章では、学生ビザで働く際の就労ルールや、留学生に特有の制限・自由について詳しく解説していきます。就学中にアルバイトを考えている方は必見です。
4. NZ学生ビザで働く!事前に知っておくべきルールと制約
ニュージーランドの学生ビザには、条件を満たすことで在学中の就労が許可される特典があります。
正しく理解していれば、学業と生活の両立、そして将来のキャリア形成にもつながります。
4-1. 週20時間までの就労(学期中)
学生ビザを所持している場合、以下の条件をすべて満たすことで、学期中に週20時間までの就労が可能です。
✅ 就労が認められる条件:
- フルタイムでの就学(週20時間以上)
- 教育機関が政府認可(NZQA登録)
- コースの期間が3か月以上
- 英語学習の場合は、一定の学力と語学力基準を満たす必要あり(次項参照)
4-2. 学期休暇中はフルタイム就労可
認可教育機関に通っている場合、学期の公式休暇中にはフルタイム(週40時間以上)での就労が許可されます。
例)12月〜2月の夏休み、セメスター間の中間休みなど
※学校が定める「公式休暇」であることが必要です。
4-3. 修士号・博士課程の学生は就労制限なし
大学院修士(by research)または博士課程(PhD)の学生は、学期中・休暇中問わず、フルタイムでの就労が可能です。
これは高度研究者の受け入れ促進を目的とした特例で、現地の研究職・教育職へのキャリアパスを視野に入れる方に有利です。
4-4. 複数の仕事を掛け持ちしてもOK
「週20時間以内であれば、複数のアルバイトを掛け持ちすることも可能」です。
(例)平日はカフェ、週末はイベントスタッフなど。
ただし、1週間の合計勤務時間が20時間を超えないように管理しましょう。
4-5. 英語コースの学生は一定の条件あり
語学学校(English Language School)の学生も、一定条件を満たせば就労が可能です:
- NZQA認定コースであること
- 週20時間以上・14週間以上の就学
- NZQAが「カテゴリー1(最高評価)」を付与している教育機関であること
- IELTSなどのスコア証明が求められる場合あり
【違反した場合のリスク】
- 規定を超えた就労はビザ違反
→ 強制帰国や再申請拒否のリスクあり
XXX - 雇用主側も罰則対象となる
→ 労働契約内容や時間管理は厳守が必要
次の章では、コース変更や延長手続きに関する注意点を解説します。
学びながら進路を変えたい方や、長期滞在を視野に入れている方にとって非常に重要な内容です。
5. NZ学生ビザ|コース変更や延長時の注意点
ニュージーランドでの留学中、「もっと長く勉強したい」「別の分野に進みたい」と感じることは珍しくありません。
学生ビザではコースの変更や滞在延長が可能ですが、その際には正しい手続きを踏む必要があります。
5-1. コースを変更する場合
学期途中、または次の学期から異なる教育機関や別のコースへ移る場合は、以下のいずれかの手続きが必要です。
✅ ケース1:
同じ学校内でのコース変更
- 軽微な変更であれば、通常はビザの変更申請は不要
(例:General English → IELTSコース) - ただし、就労許可の条件が変わる場合は「条件変更申請()」が必要
✅ ケース2:
異なる学校への転校
- 教育機関が変わる場合は、新たな入学許可証(Offer of Place)と学費証明が必要
- 「Variation of Conditions(条件変更申請)」、もしくは新しい学生ビザの再申請が求められるケースもある
- 勝手に学校を辞めて転校した場合、ビザ違反になる可能性あり
5-2. 学生ビザの延長申請
長期で学びたい場合や、コースが延長された場合は、学生ビザの延長申請(Student Visa Renewal)が必要です。
✅ 延長時に必要な書類(主に再提出)
- 新たな入学許可証(Offer of Place)
- 延長分の学費支払い証明
- 生活資金証明(NZ$1,667/月)
- 現在の学生ビザのコピー
- 健康診断(滞在期間や年齢により再提出必要な場合あり)
✅ 申請のタイミング
- 有効期限の少なくとも4〜6週間前までに申請するのが理想
- ビザが切れると不法滞在とみなされるため、期限管理は非常に重要
5-3. 条件変更申請について
「条件変更申請」(VOC / Variation of Conditions)とは、今持っている学生ビザの「条件」だけを変更したいときに使う制度です。
- 例1:学校は同じだが、コース内容が変わり就労可否に影響が出る
- 例2:学校のキャンパスが変わり、居住地が移動する
これらはオンラインで申請でき、通常のビザ申請より簡易で、審査期間も短めです。
注意すべきポイントまとめ
状況 | 手続きの必要性 | コメント |
学内でコース変更 (例:英語コース内) |
基本不要 | ただし就労可否に影響ある場合は要VOC |
学校間の転校 (例:語学学校→専門学校) |
必須 (新ビザまたはVOC) |
転校前に必ず申請すること |
延長して就学する (コース継続) |
新しい学生ビザの申請が必要 | 有効期限前に申請を |
次の章では、学生ビザの期間を終えたあとに活用できる「ポストスタディワークビザ」について、対象条件やメリットを詳しく解説していきます。
留学からキャリアにつなげたい方には非常に重要な内容です。
6. 【卒業後】ポスト・スタディ・ワーク・ビザとは?
ニュージーランドの学生ビザで一定期間以上のコースを修了した人は、卒業後に就労可能な「ポストスタディワークビザ」を申請できるチャンスがあります。
これは、ニュージーランドでキャリアを築きたい人や、将来的に永住権を目指す人にとって非常に重要な制度です。
6-1. 対象者条件と申請時期
✅ 主な条件
- ニュージーランド国内で、認可された教育機関において
- NZQFレベル4以上(Level 4–10)のコースを30週以上フルタイムで修了
- 修了したコースが、政府が定める「Green List(永住優遇職種)」に関係していると、より有利になる
- 学生ビザでの在留中にコースを完了していること
✅ 申請時期
- コース修了からすぐに申請可能
→ 修了証明書などを提出。 - コース終了後3か月以内の申請が望ましい
6-2. 就労可能な期間と就労の自由度
取得できるポストスタディワークビザの滞在期間と自由度は、修了した資格のレベルによって異なります。
修了資格レベル | 滞在可能期間 | 雇用主の制限 | 就労職種の制限 |
Level 7以上 (学士・修士・博士) |
最長3年 | なし | なし |
Level 4〜6 (ディプロマなど) |
最長1年 | 一部制限あり | 修了コースに関連する職種であることが条件 |
※「Green List」対象のコースであれば、Level 4〜6でも最大2年のワークビザが発行される場合あり。
6-3. ビザ取得後のメリットと注意点
✅ 主なメリット
- 就労先の制限が原則なく、フルタイムで働ける
- 雇用主が「認定雇用主(Accredited Employer)」であれば、就労ビザや永住権への移行も視野に
- 現地の職歴を積めるため、今後のビザ申請に有利
⚠ 注意点
- ポストスタディビザは一生に一度のみ
- 配偶者・子どもの同伴条件はやや厳しめ(職種によって異なる)
- 就労内容と学んだ分野の関連性が審査される場合あり(特にLevel 4〜6)
6-4. 永住ビザとの関係
ポストスタディワークビザ中に就職し、一定の条件(スキル・雇用主・年収など)を満たせば、以下のような申請につなげることも可能です。
- Skilled Migrant Category(”SMC”)
- Green List 経由の永住権
次の章では、学生ビザやポストスタディビザに関連して、よくある質問をQ&A形式でわかりやすくまとめます。実際の留学生の不安や疑問に基づいた実用的な内容です。
7. NZ学生ビザに関してよくあるQ&A
ニュージーランドの学生ビザに関しては、申請者や在留中の留学生から多くの質問が寄せられます。
この章では、特に日本人留学生に多い「よくある疑問」をQ&A形式でまとめ、制度に基づいた明確な回答を紹介します。
Q1. 学期中に2つのアルバイトを掛け持ちしてもいいですか?
A. はい、可能です。
ただし、週合計で20時間を超えない範囲であれば、複数の仕事を掛け持ちしても問題ありません。
勤務先の数ではなく「総労働時間」で判断されるため、時間管理が重要です。
Q2. 英語コースの学生でもアルバイトできますか?
A. 基本的に以下の条件を満たせば、学期中に週20時間までのアルバイトが認められます。
- コース期間が14週間以上
- 認定教育機関に在籍
→ NZQAカテゴリー1。 - 英語学習目的での入学
→ 英語力証明が求められることも。
Q3. コース修了後すぐに帰国せず、就職したい場合は?
A. 「ポストスタディワークビザ」を申請することで滞在・就労が可能です。
コース修了からの申請が推奨されており、Level 7以上の資格であれば最長3年間の滞在が許可されます。
Level 4〜6でも条件を満たせば1〜2年の就労が可能です。
Q4. 学生ビザの延長は何回でもできますか?
A. 原則として、正当な目的であれば延長は可能です。
ただし、ビザの乱用(無目的な延長)や学習進捗の不足があると、移民局によって延長申請が認められないこともあります。
また、コースが変わるたびにビザ更新や条件変更申請(VOC / Variation of Conditions)などの手続きが必要になります。
もし少しでも手続きに不安がある場合には、信頼できるビザコンサルタントに早めに都度相談することをおすすめします。
Q5. 健康診断や無犯罪証明は毎回提出が必要ですか?
A. 滞在期間と年齢によっては、再提出が必要です。(例として以下参照)
- 滞在が6か月を超える
→ 胸部X線が必要(1年以内の再利用可能な場合も)
XXX - 滞在が2年以上かつ17歳以上
→ 無犯罪証明書が必要(原則日本で取得)
Q6. 就労条件を違反したらどうなる?
A. 就労制限を超えて働いた場合、ビザの取消・強制出国・将来の再入国拒否の対象となることがあります。
アルバイト先の雇用主も罰せられる可能性があるため、労働時間の記録を正確に管理し、契約内容に明記しておくことが重要です。
次の章では、この記事の内容を総まとめし、これから留学を検討する方に向けてのアドバイスや次のアクションについてご紹介します。
8. まとめ&次のステップへのおすすめルート
ニュージーランドでの学生ビザは、単なる「滞在許可証」ではなく、学び・就労・将来のキャリア形成に直結する大きな第一歩です。
制度を正しく理解して行動すれば、学ぶだけでなく、「働く・暮らす・残る」という未来の選択肢も大きく広がります。
学生ビザのポイントおさらい
✅ 政府認可校で3か月以上フルタイム就学が条件
✅ 生活資金・学費の証明が不可欠
✅ 学期中の就労は週20時間まで、休暇中はフルタイムOK
✅ 修了後はポストスタディワークビザで最長3年就労も可能
✅ コース変更・延長には公式手続きが必要(違反はビザ取消リスク)
🎯 あなたに合った次のアクションは?
目的 | 次のステップ |
NZで語学を学びたい | 認可された語学学校のコースを検索し、14週間以上のプログラムを選択 |
将来はNZで就職・永住したい | Level 7以上のコースを選び、Post Study Work Visaルートを検討 |
留学の費用を補うために働きたい | 就労条件を満たすコースを選択し、時間管理を意識 |
進路や制度に不安がある | 認可された移民アドバイザー(LIA)に無料相談してみる |
🛡 最後に:情報の取り扱いについて
ニュージーランドのビザ制度は都度改定されるため、常に最新情報を公式サイトで確認することが重要です。
このページは2025年時点の公式情報を参考にして作成していますが、申請前には必ず以下の公式リソースをご確認をお願いします。
- Education New Zealand(留学生向け公式ポータル)
- Immigration NZ(ニュージーランド移民局)
- Immigration Advisers Authority (ライセンス登録された移民アドバイザーを検索できる公式サイト)
最後になりますが、ニュージーランド留学を「学び」だけで終わらせず、人生を広げる選択肢の1つとなることを心より願っています。