【Masala Bazaar完全ガイド】南アジアとニュージーランドの文化が香る特別な場所

オークランドにある「Masala Bazaar(マサラ・バザール)は、単なるセレクトショップではなく、文化や起業、そして女性たちのストーリーが混ざり合う特別な場所です。
また、1人の女性起業家による創業ストーリーは各種メディアでも紹介されるなど、業界では一目を置かれる存在でもあります。
このページでは、そんなMasala Bazaarの魅力について、以下の流れで紹介します。
- Masala Bazaarとは?南アジアとNZカルチャーが香る特別な場所
- Masala Bazaarの4つの主な特徴
- Masala Bazaarの誕生秘話|ある女性起業家のストーリー
- Masala Bazaarの商品ラインナップとワークショップ
- 【ワークショップ】キャンドルメイキングに参加してみた!
- Masala Bazaarに集うクリエイター&ブランド紹介
- Masala Bazaarのアクセス・営業時間・注意点
最後まで読めば、きっとあなたもMasala Bazaarのことが身近に感じられるようになるでしょう!
まずは以下の公式ページやSNSをチラッと見てもらうだけでも、Masala Bazaarの世界観が十分に伝わってくるでしょう!
- 公式サイト:https://masalabazaar.co/
- Instagram:@masalabazaarco
- Facebook:Masala Bazaar
- TikTok:@masalabazaar
1. Masala Bazaarとは?南アジアとNZカルチャーが香る特別な場所
Masala Bazaar(マサラ・バザール)は、“南アジア系の女性起業家たち” が手がけるアート・クラフト・ファッション雑貨・香り・アクセサリーなどを取り扱っています。
それだけにとどまらず、Desi(南アジア系)と Kiwi(ニュージーランド)の文化が混ざり合う場所として、南アジアにルーツを持つ女性クリエイターたちが集うプラットフォームにもなっています。
「Desi」とは?
Desi(デジ)とはヒンディー語で「南アジア地域*の文化や人々」のことで、例えば以下のように使われます。(*インド、パキスタン、バングラデシュなど)
- “Desi culture”(南アジア系の伝統文化)
- “Desi community”(母国以外の国・地域における南アジア系コミュニティ)
- “Desi food”(南アジア料理全般)
店名に込められた想い
「Masala(マサラ)」は、ヒンディー語などで「スパイスの混合」や「ミックスされたもの」を意味します。
そこから転じて、「多様な要素が混ざり合ったもの」や「刺激的でカラフルなもの」といったニュアンスもあります。
そこに、もともとペルシャ語で “市場” を表す「Bazaar(バザール)」を組み合わせることで、「文化・アイデア・人々が溶け合い、刺激的なハーモニーを生み出すようなマーケット」という想いが込められています。
2. Masala Bazaarの4つの主な特徴
このようにセレクトショップとプラットフォームとしての機能を兼ね備えたMasala Bazaarの主な特徴を、以下の4つにまとめてみました。
- 「南アジアの伝統」と「現代的デザイン」の融合
- スロー・ファッションや手作りの一点ものが中心
- 取り扱い商品はすべて女性によるマイクロビジネス
- 店内の専用スペースではワークショップなども開催
それぞれ順にお伝えします。
⚫︎ 南アジアの伝統と現代的デザインの融合
Masala Bazaarでは南アジアの伝統工芸や文化的なエッセンスを、ニュージーランドの現代的な感性に加えたアイテムを豊富に取り揃えています。
例えば、インドやパキスタンの手織りの技法をベースにしながらも、デザインやディテールにモダンなエッセンスが加えられ、「伝統×現代」の絶妙なバランスも楽しめます。
⚫︎ スロー・ファッションや手作りの一点ものが中心
商品はすべてハンドクラフトや少量生産の製品で構成されており、いわゆる“スロー・ファッション” の価値観を大切にしています。
アクセサリーやキャンドル、アート作品にいたるまで、大量生産品とは異なる温かみや個性を持った一点ものを中心に取り扱っています。
⚫︎ 取り扱い商品はすべて女性によるマイクロビジネス
Masala Bazaarの商品はすべて、女性によるマイクロビジネス(小規模ビジネス)によるものであり、多数のブランドが常時出店しています。
その多くは南アジア出身または移民の背景を持つ女性起業家たちで、各ブランドには文化的なルーツや個人的なストーリーが込められています。
⚫︎ 店内でワークショップなども開催!
Masala Bazaarでは、商品の販売だけでなく、来店者が体験できるワークショップも店内の専用スペースで開催されています。
中でも特に人気なのが「キャンドルメイキング・ワークショップ」で、自分だけのオリジナルの香りのキャンドルを作れると好評です。
ちなみに、実際にキャンドルメイキングに参加した私の経験をもとに、後ほど「5.【ワークショップ】キャンドルメイキングに参加してみた!」で紹介します。
【参考】Masala Bazaarが大切にしている5つの価値観
- Empowering Small business communities
→ 小規模ビジネスコミュニティの力を高めること - Honesty and Transparency
→ 正直さと透明性 - Respect for our cultures
→ 私たちの文化への敬意 - Conscious consumerism
→ 意識的な消費行動(サステナブルで倫理的な購買) - Mindful of our environmental impact
→ 環境への影響に配慮すること
3. Masala Bazaarの誕生|ある女性起業家のストーリー
Masala Bazaarの創業者は、オークランド大学で法律とコミュニケーションを学んだHaya Khan(ハヤ・カーン)さんです。
もともとMasala Bazaarは、2018年に南アジアの香りをテーマにしたキャンドルブランド「Masala Scents」から始まりました。
ビジネス界でも一目置かれる女性起業家
ハヤ・カーン氏はパーネルやオークランドのビジネス界においても一目置かれている女性起業家の一人です。
例えば、ニュージーランドのヘラルド紙やRNZをはじめ、以下のような各種メディアによって度々紹介されているほどです。
ちなみに、2degrees オークランドビジネスチェンバー主催の「地域貢献 部門」でファイナリストの1人にも選ばれています。
誕生ストーリーのポイントまとめ
(公式ページより一部引用)
[2018年] 法律の道を進んでいた彼女が一念発起。
ロースクールに通いながら、アートの学位や法律事務所でのインターンもこなす中で、ホーム(故郷)の温もりが恋しくなったある晩。
彼女のクリエイティブな一面が本格的に目覚めました。
懐かしさや郷愁を原動力に、環境にやさしい素材を使った、南アジアにルーツを持つキャンドルブランドとして、「Masala Scents」が誕生。
南アジア系(”デシ”)の仲間たちとの出会い
思いがけない場所で出会ったのが、Instagramビジネス界にひっそりと存在するデシ(南アジア系)の仲間たち。
ロックダウン中の苦しみから生まれたこのコミュニティは、自分の才能を輝かせようとするクリエイティブな仲間の集まりでした。
[2020年] 「Masala Bazaar」としてポップアップ展開をスタート
[2021年] 正式なポップアップを3ヶ月開催
[2022年] パーネルに常設店舗をオープン。
【参考】創業ストーリーは公式ページで詳しく説明されている他、以下も参考になります。
4. Masala Bazaarの商品ラインナップとワークショップ
Masala Bazaarではすべて「ハンメイド」や「少量生産」にこだわったアイテムばかりです。
そんな素敵な作品を見ていると、創造性を刺激されて自分も何か始めてみたいと心がワクワクするかもしれません。
主な商品ラインナップは以下のとおりで、その他にも各種ワークショップも店舗内で開催しています。
4-1. 商品ラインナップ
⚫︎ 香り・キャンドル
天然素材のソイワックスキャンドルやアラビック香水。
⚫︎ アクセサリー類
ポリマークレイ製やゴールドメッキなどを使用したイヤリング・ネックレス。
⚫︎ バッグ・小物
ハンドメイドの布バッグ、刺繍ポーチなど。
⚫︎ 衣類
手織りコットン、天然染めなど南アジアの技術を活かした衣料。
⚫︎ アート・カード類
水彩画やアートプリント、季節のカードなど。
⚫︎ その他(食器、陶器など)
南アジアのデザインを取り入れたポット、プレート、小皿など。
4-2. 各種ワークショップ
⚫︎ キャンドルメイキング・ワークショップ
Masala Bazaarで特に人気のワークショップが、天然素材を使った「キャンドルメイキング・ワークショップ」です。【要予約】
使用するのは、環境に優しいソイワックスやエッセンシャルオイル、南アジアをイメージした香りなど、素材にもこだわりが感じられます。
⚫︎ ブロックプリント・ワークショップ
「ブロックプリンティング・ワークショップ(”KARIGARI”)」では、木製ブロックを使って布に模様を刷る伝統技法を取り入れたトートバッグ作りを体験できます。【要予約】
インドの職人によって作られた木製ブロックを使って、NZや南アジアの各種デザインの中から好きな柄を選び、自由に創作できます。
5. 【ワークショップ】キャンドルメイキングに参加してみた!
Masala Bazaarでは、オリジナルキャンドルを作れる「キャンドルメイキング・ワークショップ」が随時開催されています。【要予約】
ここでは私の実体験をもとに、キャンドルメイキングのワークショップについて紹介します。
- 所要時間: 約1時間半
- 料金:公式ページで最新情報をご確認願います。
ちなみに、ワークショップは店舗内の専用スペース(”masala studio”)で開催されています。
スタッフの方から全体に関する説明
まずは全体の流れについて説明がありました。
英語が苦手でも分かりやすいように、ゆっくりやさしい言葉で説明してくれたのが好印象でした。
お気に入りの香りを選ぶ
テーブルの左右・両側に置かれた計50種くらいの香りの中から、好きな香りを選んでいきます。
3種類を選ぶのが基本ですが、ご自身の好みで1〜2種類でもokとのこと。
ちなみに、これまで香りとは全く縁のなかった私ですが、好みの香りを見つける過程はとても楽しく、最終的に「Noel」「French Pear」「Coconut Lime」の3つを選びました。
オリジナルの比率で配合
スタッフの方から説明のあったおすすめの配合比率を参考にしながら、自身の好みにより近い香りになるように混ぜていきます。
ちなみに、合計量が一定量以上になるとうまく固まらないそうなので、注ぐ量とバランスには気をつけましょう!
ソイワッスを注いでもらう
次は、キャンドルのベース部分を作るために、オリジナルの香りを混ぜ合わせたソイワックスを注いでもらいます。
ソイワックスを冷まして固める
次にソイワックスをかき混ぜて均一になるようにしながら、ゆっくりと冷まして固めていきます。
なお、使う道具は以下のとおりです。
かき混ぜていくと、以下のように上の方から徐々に固まってきました。
キャンドルの芯をセット
10分弱たった頃にスタッフの方が声をかけてくれたところで止めて、キャンドルの芯となる部分をセットして頂きました。
オリジナルの香りに名前をつける
次に、ここまで自分で作ってきたオリジナルのキャンドルに名前をつけます。
ここで決めた名前はオリジナルキャンドルのラベルに印刷してもらえるので、自分用としても、プレゼント用としてもぴったりです。
しっかり固まるのを待つ
しっかり固まるには30分〜1時間くらいかかるため、私は店内を見たり、スタッフの方とお話ししながら過ごしました。
ちなみに、パーネルの通りを散歩したり、あるいはカフェなどで過ごす方も多いそうです。(後ほどすぐおすすめのスポットを紹介します)
完成!キャンドルの受け取り
さて完成したオリジナルキャンドルを見せてもらうと、予想以上の本格的な仕上がりに大満足でした!
【参考】待っている間のおすすめスポット
帰り際に待ってる間のおすすめのスポットをスタッフの方に質問したところ、「éclair studio(エクレアスタジオ)」を紹介していただきました。
6. Masala Bazaarに集うクリエイター&ブランド紹介
ここでは、Masala Bazaarを通じてハヤ・カーンさんと共に活動している、南アジアにルーツを持つ女性クリエイターとそのブランドをまとめました。
すべての方は紹介しきれないため、ここでは特に公式ページで特集されているクリエイター4名を順に紹介します。
“Arias Design Co”
手仕事と寄付文化が息づくジュエリーブランド
創業者: Saira McIntosh
主なアイテム: ポリマークレイ製イヤリング
特徴: メンタルヘルス団体への寄付つき。全商品がアレルギーフリー。
「Arias Design Co」の特集ページ(※Masala Bazaar公式ページ)
「Arias Design Co」の関連リンク
- 公式ページ:https://www.ariasdesignco.com
- Instagram:@arias.design.co
- Facebook:Arias Design Co – Polymer Clay Earrings
“Fareen Roshana Art”
風景と記憶を描く水彩アーティスト
創業者:Fareen Roshana
主なアイテム: 原画、アートプリント、カード類
特徴: 南アジア文化とNZ風景を融合した、柔らかな作風。
「Fareen Roshana Art」の特集ページ(※Masala Bazaar公式ページ)
「Fareen Roshana Art」の関連リンク
- 公式ページ:https://fareenroshana.co.nz
- Instagram:@fareenroshana_art
- Facebook:Fareen Roshana Art
“Emily’s Atelier NZ”
日常にアートを添えるアクセサリーブランド
創業者: Emily
主なアイテム: クレイ×メタルのイヤリング、真珠ネックレスなど
特徴: アート性の高い小ロット生産。イベント限定セットあり。
「Emily’s Atelier NZ」の特集ページ(※Masala Bazaar公式ページ)
「Emily’s Atelier NZ」の関連リンク
- Instagram:@emilys_atelier_nz
“Oud NZ”
─ 沈香の香りが導く、深い癒しの時間
主なアイテム: アラビアンオイルベースの香水
特徴: 中東伝統の香り「ウード(沈香)」を中心。ジェンダーニュートラルで日常使いもしやすい。
「Oud NZ」の特集ページ(※Masala Bazaar公式ページ)
「Oud NZ」の関連リンク
- Instagram:@oud.nz
7. Masala Bazaarのアクセス・営業日・注意点
アクセス
【所在地】
165 Parnell Road, Parnell, Auckland 1010
お店はメインストリートである「パーネルロード」に面しており、外観もとても素敵な雰囲気です。
オークランドCBDからパーネルへの行き方
- 徒歩:約20分
- バス:InnerLink または CityLinkを利用
所要時間は約10分 - タクシー:5〜10分程度
⚫︎ 営業日・営業時間
- 火曜:11時〜18時
- 水曜:10時〜18時
- 木曜:10時〜19時
- 金曜:10時〜19時
- 土曜・日曜:10時〜18時
(定休日:月曜)
8. まとめ
Masala Bazaarは、ただのセレクトショップでも、ただのアートギャラリーでもありません。ここには、文化の継承と女性たちの挑戦が息づいています。
創業者のHayaさんの想いをはじめ、そこに集う南アジア系クリエイターたちの多彩な世界──それらがひとつになって、訪れる人にインスピレーションを与えています。
香りに導かれて、ふと足を踏み入れたMasala Bazaarで、あなたも “何かを始めたくなる衝動” に出会うかもしれません。
Masala Bazaarのことが少しでも気になった方は、公式ページをぜひ一度チェックしてみることをおすすめします。
- 公式サイト:https://masalabazaar.co/
- Instagram:@masalabazaarco
- Facebook:Masala Bazaar
- TikTok:@masalabazaar