ニュージーランドの定期預金を徹底解説|金利比較・活用法・注意点まとめ

ニュージーランドの定期預金のアイキャッチ

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「投資は少し不安だけど、預金で少しでも増やしたい」
「ニュージーランドの定期預金って、どれくらい金利がつくの?」など、気になっていませんか?

そんな方におすすめなのが、世界的に見ても高めの金利が維持されているニュージーランドの定期預金(Term Deposit)です。

「元本保証」がありながら、日本よりもはるかに高い利息を得られる環境が整っており、リスクを抑えた資産運用をしたい方に特にぴったりの選択肢です。

このページでは、定期預金の基本から活用のコツ、主要銀行の金利比較や注意点まで、分かりやすく解説していきます。

  1. ニュージーランドの定期預金とは?|基本の仕組みとメリット
  2. ニュージーランドの定期預金の金利|主要銀行4行の比較
  3. ニュージーランドの定期預金の開設|利用方法や運用のポイント
  4. ニュージーランドの定期預金|中途解約・リスク・注意点
  5. ニュージーランドの定期預金|税金と実質利回りの考え方のポイント
  6. ニュージーランドの定期預金はどんな人に向いている?活用例と資産設計

最後まで読めば、ニュージーランドの定期預金の仕組みから、「あなたに向いているかどうか」、「どのように活用できるのか」まできっと分かるでしょう!

0. はじめに

先に結論から言うと、

日本とニュージーランドの定期預金の金利には、おおよそ「10倍の金利差」があります。(2025年4月時点)

【日本】定期預金の金利
(2025年4月時点)

この後すぐ紹介する、日本の主な金融機関の定期預金の金利一覧から分かることは以下の通りです。

  • 基本的に定期預金の金利は、「年0.2%〜0.4%」程度
    (ただし、金融機関や預入期間によって多少の差はあり)
  • 例えば、大口定期預金(1000万円以上)・3年の場合:
    → 最も高い金利は「年0.65%
  • 例えば、スーパー定期預金(300万円未満)・6ヶ月の場合:
    → 最も高い金利は「年0.50%

(※)なお、日本の定期預金の金利を比較するにあたっては「日本経済新聞の預貯金金利一覧(2025年4月28日時点)」を参考にしました。

大口定期預金(1000万円以上)・3年の場合

日本 - 定期預金の金利比較表(3年)

出典:日本経済新聞

スーパー定期預金(300万円未満)・6ヶ月の場合

日本 - 定期預金の金利比較表(6ヶ月)

出典:日本経済新聞

【NZ】定期預金の金利
(2025年4月時点)

この後すぐ紹介する、ニュージーランドの主要4銀行を含む定期預金の金利一覧から分かることは以下の3つです。

  • 1年以内の短期の場合でも、3〜4%」が当たり前
    → 主要4銀行の中では、最高は4.5%
  • 1年以内の短期の場合でも、「年6%以上」の金融機関もあり
  • 基本的に最低預入額は0〜NZD10,000(100万円弱)
    → 日本と比べて手軽に始められる。

ニュージーランド - 定期預金の金利比較表 出典:Deposit Rates

このように、ニュージーランドでは日本よりもはるかに高い利息を得られる環境が整っていると言えます。

1. ニュージーランドの定期預金とは?|基本の仕組みとメリット

ニュージーランドの定期預金(Term Deposit)は、一定期間、銀行に資金を預けることで、決められた金利で利息を受け取れる預金商品です。

日本に比べて金利が高く、シンプルでリスクが少ないため、「資産を安全に守りたい」「少しでも利息を得たい」という人にとって理想的な選択肢のひとつです。

この章では、定期預金の仕組みとその魅力を、ニュージーランド独自の環境とあわせてわかりやすく解説します。

1-1. Term Depositの基本構造

ニュージーランドの定期預金の基本は以下のとおりです。

  • 預入期間:
    通常1ヶ月〜5年(銀行ごとに柔軟に選択可能)
  • 預入額:
    最低NZD1,000〜が一般的(銀行により異なる)
  • 金利(利率):
    預入期間1年以内で、年3〜4%前後(2025年現在)
  • 利息支払い:
    満期時一括・半年ごと・毎月など選択肢あり
  • 元本保証:
    銀行に預けるため、基本的に元本保証あり

シンプルな仕組みで分かりやすく、「預けた金額 × 金利 × 期間」で利息も楽に計算できるため、運用の見通しが立てやすいのも魅力の1つです。

1-2. 普通預金との違いは?

定期預金と普通預金の主な違いを整理すると、以下のとおりです。

比較項目 定期預金
(Term Deposit)
普通預金
(Everyday / Savings Account)
金利 高い
(3〜4%程度)
低い
(0.1〜2.5%程度)
引き出し 満期まで不可
(原則)
いつでも可能
用途 中期〜目的別資金の運用 日常の支払いや生活資金の管理
安定性 非常に高い
(元本保証)
同じく高い

つまり、すぐに使うお金は普通預金、しばらく使わない資金は定期預金というのが基本的な使い分けです。

1-3. 日本と比べた際の魅力

日本の定期預金は、年0.2%〜0.4%程度の金利が一般的で、預けてもほとんど利息がつかないのが現実です。

一方、ニュージーランドでは、同じ定期預金でも1年以内の短期であっても「年4%前後」の金利が珍しくないため、利息収入がはっきりと実感できます。

【例】NZD 10,000を1年間預けた場合:

  • 年0.2%(=日本):
    → 利息約NZD 20(税引前)
  • 年4.0%(=NZ)
    → 利息約NZD 400(税引前)

この金利差こそが、NZで定期預金を活用する大きなメリットです。

1章のまとめ

ニュージーランドの定期預金は、高金利・元本保証・シンプルな仕組みという3つの強みを持つ、安定志向の資産管理手段です。

  • 一定期間使わない資金を預けることで、確実な利息を得られる
  • 普通預金に比べて数倍〜数10倍の利息が見込める
  • 日本より圧倒的に金利が高く、「預金=運用」として機能する

次の章では、実際にどの銀行がどのような金利を提供しているのか、主要銀行やオンラインバンクの定期預金金利の比較をご紹介していきます。

2. ニュージーランドの定期預金の金利|主要銀行4行の比較

ニュージーランドでは、大手銀行をはじめオンラインバンクや信用組合などが、それぞれ異なる定期預金商品を提供しています。

金利は預け入れ期間や金額、キャンペーンなどによって差があるため、目的や資金計画に合った選択が重要です。

この章では、2025年時点の最新情報をもとに、主な金融機関の定期預金金利と特徴を比較してご紹介します。

2-1. 主要銀行4行|定期預金の金利

ニュージーランド主要銀行4行の定期預金に関して、金利と最低預入額をまとめると以下の通りです。(2025年4月28日時点)

(※定期金利は都度見直されるため、以下はあくまで目安です)

銀行名
(最低預入額)
6ヶ月定期 1年定期 2年定期 3年定期
ANZ
(NZD 10,000)
4.05% 3.90% 4.00% 4.05%
ASB
(NZD 5,000)
4.00% 3.90% 3.90% 4.05%
BNZ
(NZD 2,000)
4.00% 4.00% 4.00% 4.05%
Westpac
(NZD 5,000)
4.20% 4.40% 4.00% 4.10%

【共通の特徴】

  • 預け入れ期間が長くなるほど金利が高くなる傾向(ただし例外もあり)
  • 満期時は「再投資(自動更新)」または「利息・元本の引き出し」が選べる
  • 一部の銀行ではオンライン申し込み限定で金利が0.05〜0.10%上乗せされることも

2-2. オンラインバンクや信用組合も注目

大手銀行以外にも、高金利を提示する金融機関はあります。

特にオンライン専用バンクや信用組合は、運営コストが低いため、より高利回りの定期預金商品を提供する傾向にあります。

銀行名 6ヶ月定期 1年定期 2年定期 3年定期
Heartland Bank
(NZD 1,000)
4.15% 4.05% 4.10% 4.2%
SBS Bank
(NZD 1,000)
4.00% 4.00% 4.00% 4.00%
The Co-operative Bank
(NZD 5,000)
4.05% 約3.85% 4.00% 4.10%

上の表からも分かるとおり、「少額から高金利で運用したい」「地方銀行を応援したい」という方には特に、ぜひ一度チェックしてみるのもよいでしょう。

2-3. 預け入れ期間別の戦略

定期預金の金利は「預ける期間」によっても異なります。

長く預けると金利が高くなる傾向がありますが、金利が下がる局面では短期で運用し直す選択肢も有効です。

期間 おすすめの使い方
3〜6か月 金利が上がる可能性があるときのつなぎ資金に
12か月 バランス重視で最も人気のある期間
24か月以上 金利が高い水準で固定されている時に有効(ただし流動性注意)

※ 預ける期間について迷う場合は特に、複数期間に分けて預ける「ラダー戦略」も有効です。

2章のまとめ

ニュージーランドでは、銀行や商品によって定期預金の金利が異なるため、最新情報をもとに比較・検討することが重要です。

  • 主要銀行では、6〜12か月で年5.00〜5.20%前後の金利が一般的
    XXX
  • オンライン銀行や信用組合は、5.30%以上の金利を提示している場合もあり注目
    XXX
  • 預け入れ期間や金額、キャンペーンによって利回りが変動するため、柔軟な組み合わせが効果的

次の章では、実際に定期預金を始める際の流れや申し込み手続き、満期後の対応方法など実践的な情報を詳しく解説します。

3. ニュージーランドの定期預金の開設|利用方法や運用のポイント

ニュージーランドで定期預金を始めるのはとてもシンプルで、すでに銀行口座を持っている人であれば、オンラインで数分で申し込みが完了する場合もあります。

この章では、定期預金の始め方から、満期後の対応方法まで、ステップごとにわかりやすく解説します。

3-1. 定期預金の開設ステップ

ステップ1:
銀行口座を用意する

ほとんどの銀行では、同じ銀行内の普通預金口座から資金を移動する形式で定期預金を開設します。

まだその銀行に口座を持っていない場合は、まずは普通預金口座(Everyday Account / Savings Account)を開設する必要があります。

ステップ2:
オンラインバンキングまたは支店で申込

  • オンライン申込:ほとんどの銀行で対応(Webまたはアプリ)
  • 店舗申込:サポートが必要な人や複雑な要望がある場合に便利

ステップ3:
預入期間・金額・利息の受け取り方法を選択

  • 期間:1か月〜5年(銀行により選択肢が異なる)
  • 金額:最低1,000NZD〜(銀行により異なる)
  • 利息の受け取り方:満期時/半年ごと/毎月 などから選択可能

ステップ4:
確認・契約

内容を確認し、契約を完了。通常はその場で契約書が発行され、メールなどで受け取ることもできます。

3-2. 利息の受け取り方法と再投資の選択肢

定期預金では、利息の受け取り方法を自分で選べるのが特徴です。目的に合わせて以下の方法が考えられます。

方法 特徴 向いている人
満期時一括 利息と元本をまとめて受け取る シンプルに運用したい人
毎月受取 毎月利息だけ受け取れる 生活費に充てたい人
半年ごと 定期的に利息を得る中間型 中期運用+引き出し検討中の人

また、満期到来時には次のいずれかを選択します。

  • 再投資(自動更新):
    同じ期間で再び預け直す(多くの銀行ではデフォルト設定)
  • 元本+利息の引き出し:
    資金を普通預金口座に戻す/別の運用へ回す
  • 一部引き出し+一部再投資:
    柔軟な資金設計が可能

※自動更新の際は、新しい金利が適用されますので、満期前に通知を確認しておくことが大切です。

3-3. 管理と見直しのポイント

  • 満期前に通知メールや郵便が届く:見落とさないように注意
  • 金利が大きく変動している場合:満期ごとに比較・乗り換えを検討
  • 複数の定期を組む「ラダー戦略」:期間をずらして運用し、定期的な流動性を確保する方法

以下はラダー戦略の一例として、預け入れる年は同じですが、預入期間を1年と2年にしています。

預け入れ年 預入期間 満期年 備考
2025年 1年 2026年 半分のみ更新し、半分は運用変更
2025年 2年 2027年 長期分散として運用継続

3章のまとめ

ニュージーランドでの定期預金は、シンプルな手続きと自由な設定も魅力です。

  • オンラインでも支店でも開設可能。預入額・期間・利息受取方法を自由に設定
  • 満期時には「再投資・引き出し・一部引き出し」など柔軟な選択が可能
  • ラダー戦略や利息分配設定で、生活スタイルに合わせた資金管理ができる

次の章では、こうした定期預金の運用において気をつけるべき中途解約時のペナルティや、インフレとの付き合い方、リスク管理の注意点を詳しく解説していきます。

4. ニュージーランドの定期預金|中途解約・リスク・注意点

定期預金は「満期まで預ける」ことを前提とした商品ですが、やむを得ず途中で解約したい場合もあるかもしれません。

この章では、中途解約時のルールやペナルティ、リスク面で注意すべきポイントを解説します。

4-1. 中途解約はできる?その際のペナルティとは

基本的に、ニュージーランドの定期預金は満期前の解約は原則不可、もしくは厳しい条件付きでのみ可能とされています。

解約できる場合でも、以下のようなペナルティが発生します。

  • 利息の減額
    当初提示された金利ではなく、短期金利に下がる
  • 利息の一部返還
    すでに受け取った利息の一部または全部を返す必要がある
  • 解約手数料
    数十ドル程度の手数料が発生することも

【例】12か月定期(5.20%)を6か月で解約
→ 適用金利が3か月定期(4.80%)に下がり、さらに0.50%差引かれるケースも。

中途解約は緊急時の最終手段と考え、基本は満期まで運用する前提で資金を分けておくのが賢明です。

4-2. インフレとの関係と「実質的な価値」

ニュージーランドは比較的インフレ率が高い国です。たとえば年5%の利息がついても、同時に物価も5%上がっていれば、資産の実質的な購買力は変わっていないということになります。

つまり、金利だけでなく「インフレ率とのバランス」を見ることが大切です。

  • 金利>インフレ率
    → 実質的に資産が増える
  • 金利<インフレ率
    → 資産の価値が目減りする可能性あり

特に長期間の定期預金を組むときは、今後のインフレ動向も意識しておくことが重要です。

4-3. 為替リスクはある?NZドル建ての場合

NZ国内の銀行にNZドルで預け入れる場合、為替リスクは基本的に発生しません。

ただし、日本に帰国予定があり、最終的にNZドル→日本円へ両替予定のある方は、以下の2点に注意が必要です。

  • 預金期間中にNZドルが円に対して大きく下落した場合
    → 利息以上に為替損が出る可能性
  • 帰国時期が決まっている場合
    → 満期と為替の見通しを考慮して設計するのがベスト

為替が気になる場合は、預金ではなくNZドル建てMMFや為替ヘッジ型ファンドと組み合わせる方法も検討に値します。

4-4. その他の注意点

その他にも意識しておくべき注意点は以下の3つです。

  • 自動更新のタイミング:
    何も設定しないと、自動で再投資(ロールオーバー)されることが多い
  • 金利の変動:
    更新時の金利は市場次第なので、事前の通知確認を忘れずに
  • 預金保護制度は日本とは異なる:
    ニュージーランドには法定の預金保護制度はありません(2025年時点)

そのため、銀行の信用力や財務状況をある程度把握しておくこともリスク管理の一環になります。

4章のまとめ

定期預金はリスクが少ない資産ですが、途中解約や外的要因(インフレ・為替)によるリスクはゼロではありません。

  • 中途解約には利息減額や手数料などのペナルティが発生する
  • 実質利回りを確認するには、インフレ率とのバランスを意識
  • 為替や自動更新、預金保護の制度的違いにも注意を

次の章では、利息収入にかかる税金(RWT)や実質利回りの計算方法について、さらに詳しく解説していきます。

5. ニュージーランドの定期預金|税金と実質利回りの考え方のポイント

定期預金で得られる利息は、そのまま全額が手元に入ってくるわけではありません。

ニュージーランドでは、利息収入に対してRWT(Resident Withholding Tax:居住者源泉税)が課されるため、「税引き後で実際にいくら増えるか」=実質利回りを正しく理解することが大切です。

この章では、RWTの仕組みと選べる税率、実質利回りの計算例などを解説します。

5-1. RWT(居住者源泉税)とは?

RWTは、ニュージーランドに居住する個人が受け取る利息に対して適用される源泉課税制度です。

銀行や金融機関は、利息を支払う際にあらかじめRWT分の税金を差し引いて、IRD(税務局)に納付します。

年間所得の目安 RWT税率の選択肢
(2025年時点)
NZD14,000以下 10.5%
NZD14,001〜NZD48,000 17.5%
NZD48,001〜NZD70,000 30.0%
NZD70,001以上 33.0%
未設定の場合 最大45.0%
(自動適用の可能性)

【ポイント】

  • RWTの税率は自分で設定できます(口座開設時やオンラインバンキングで変更可能)
  • 年間所得に応じて最適な税率を選ぶことで、過剰な税引きや申告不要の状態をつくることができます

5-2. 実質利回りの計算方法

定期預金の「表面利率」は税引き前の数字です。
実際に自分の手元に残るのは、税引き後の「実質利回り」になります。

【例】
預け入れ:NZD 10,000
金利:5.00%/年
税率:30%

1年間の利息
(税引前)
NZD 500
税額
(30%)
NZD 150
税引き後の利息
(実質収入)
NZD 350
実質利回り 3.50%

上のように、実質利回りは「金利 ×(1 − 税率)」で概算できます。

5-3. 税率を正しく設定しておくべき理由

銀行に税率を設定していないと、自動的に最大税率(最大45%)が適用される場合があります。

その結果、本来よりも多く税金を差し引かれてしまう可能性があるため、以下の対応をおすすめします。

  • オンラインバンキングまたは支店で自分の所得に合った税率を登録
  • 収入が変動した場合は、年に1回程度見直す習慣をつける
  • 複数の銀行口座を持っている場合、それぞれに税率を設定する必要がある点にも注意

5-4. 非居住者(日本在住でNZに資金を預ける場合)

ニュージーランド非居住者には、RWTではなくNRWT(非居住者源泉税)またはAIL(認可発行者課徴金)が適用されます。

  • NRWT:原則10〜15%(日本との租税条約により10%)
  • AIL:条件を満たせば2%(特定の発行者に限られる)
  • 銀行により扱いが異なるため、非居住者の場合は事前に確認・相談が必須です

5章のまとめ

定期預金の実際の収益を把握するには、税金を差し引いた「実質利回り」で考えることが重要です。

  • 利息にはRWTが課税され、税率は10.5〜33%(未設定時は最大45%)
  • 税率設定を自分で行うことで、税引き過ぎを防げる
  • 実質利回り=金利 ×(1 − 税率)でおおよその収益が見積もれる
  • 非居住者の場合はNRWTやAILなど、異なる税制度が適用されるため要注意

次の章では、こうした仕組みをふまえ、定期預金がどんな人に向いているのか、また資産設計の中でどう活用できるのかを具体的にご紹介します。

6. ニュージーランドの定期預金はどんな人に向いている?活用例と資産設計

ニュージーランドの定期預金は、元本保証の安心感と高金利のバランスを備えた資産保全型の商品として、多くの人に支持されています。

とはいえ、すべての人にとって最適というわけではなく、目的やライフスタイルに応じた「向き・不向き」があります。

この章では、定期預金がどんな人におすすめか、どのような場面で活用できるかを具体的に見ていきます。

6-1. 定期預金が向いている人の特徴

以下のようなニーズを持つ方には、定期預金が特におすすめです。

  • リスクを取りたくない人
    → 元本が保証されているため、価格変動のある投資が苦手な人に最適
  • 短期〜中期で使う予定のある資金を運用したい人
    → 1〜2年先に使うお金を効率よく預けたい場合
  • 高金利の今を活かして、確実に利息を得たい人
    → 金利のピーク局面で利率をロックインしたい人
  • 日本の超低金利に物足りなさを感じている人
    → NZの年5%前後の金利は魅力的な選択肢となる

6-2. ライフステージ別の活用例

【例1】駐在・留学中の一時預かり資金として

  • 期間:6〜12か月
  • 目的:数か月〜1年後に使う予定の資金を効率よく管理
  • メリット:引き出す必要がないお金を高金利で安全に保全可能

【例2】将来の帰国費用の確保

  • 期間:1〜2年
  • 目的:航空券・引っ越し・一時帰国時の出費
  • メリット:満期時に一括で必要資金を受け取れるため計画的

【例3】リスクを抑えた分散投資の一部として

  • 期間:6〜24か月
  • 目的:株式や債券ファンドと組み合わせて資産全体のリスクを低減
  • メリット:株価が不安定な時期でも安定収益が期待できる

6-3. 他の資産クラスとの組み合わせ例

定期預金は、それ単体でも安心感のある商品ですが、他の金融商品と組み合わせることでより効果的に資産を設計できます。

資産構成の例 資産構成の例 資産構成の例
定期預金中心型 ・定期預金70%
KiwiSaver30%
リスクを最小限に抑えた堅実型
分散投資型 ・定期預金40%
・債券ファンド30%
・株式ETF30%
安定性と成長性のバランス型
利息活用型 ・定期預金50%
・普通預金30%
・リスク資産20%
利息を生活費や一部の再投資に活用

特に大きなポイントとして、目的の違う資金をきちんと分けること、が重要です。

例えば、「3年後に必要な教育資金」「当面使わない生活資金」「余裕資金で投資」などに分けて、それぞれ適した商品を組み合わせると管理しやすくなります。

6章のまとめ

定期預金は、資産を安全に保ちつつ、確実に利息を得たい人にとって理想的な運用手段です。

  • リスクを避けたい人や、使う時期が明確な資金の管理に向いている
  • ライフステージや目的に応じて、短期〜中期の資金運用として活躍
  • 他の資産クラスと組み合わせることで、より柔軟で安定した資産設計が可能

次の章では、この記事の総まとめとして、定期預金の魅力と注意点をふまえた賢い活用方法を振り返ります。

7. まとめ:定期預金で安心しながら賢く資産を増やそう

ニュージーランドの定期預金は、「元本を守りながら利息を得る」ことができる、安定志向の資産運用手段として、多くの人に選ばれています。

特に、世界的な金利上昇の影響を受けて、現在のニュージーランドでは年5%前後という高水準の金利が提示されており、預金で利息収入を得るメリットが大きくなっています。

この章では、ここまでの内容をふまえて、定期預金を活用するうえで押さえておきたいポイントを整理します。

定期預金の主なメリット

  • 高金利(年4〜6%前後)が得られる環境
  • 元本保証があるため、リスクを取りたくない人にも安心
  • 目的や時期に応じて、預け入れ期間・利息の受け取り方法が柔軟に選べる
  • 複数の商品を組み合わせることで、短期・中期の資産計画にも対応しやすい

活用時の注意点

  • 満期まで引き出せないのが基本
    → 中途解約にはペナルティがある
  • 利息にはRWT(居住者源泉税)が課税
    → 税率の設定ミスに注意
  • 外部環境の影響も考慮する必要がある
    → インフレ率や為替、預金保護制度の有無など、

賢く使うためのコツ

  • 満期ごとの資金ニーズを意識して分けて預ける
    → (例) 6か月・12か月・24か月。
  • 複数銀行の金利や条件を比較し、もっとも有利な預け先を選ぶ
  • 定期預金を資産設計全体の「守り」として位置づける

この記事全体の総まとめ

定期預金は、派手さはなくとも「着実に資産を守り、少しずつ増やしていく」ための強力な味方です。

特にニュージーランドでは、日本では得られない高金利と柔軟な商品設計が魅力で、長期的な資産形成を考えるうえでも非常に有効な選択肢です。

  • リスクを最小限に抑えたい人
  • 短期〜中期で使う予定のある資金を安全に保全したい人
  • 将来のために、少しでも利回りを求めたい人

こうした方は、ぜひニュージーランドの定期預金を「資産づくりの第一歩」として参考にしてみてください。

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